札幌舞踊会Xmas公演
バレエ「くるみ割り人形」全2幕

2011.12.4 ニトリ文化ホール

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SAPPORO BUYOKAI
NUTCRACKER

チョコレートの精:林 香織、横岡 諒
コーヒーの精:藤岡綾子、遅沢佑介
お茶の精:内田朱音、道場文香、酒匂 麗、吉瀬智弘
あし笛の精:飯田朝世
ギゴーニュおばさん:奥山健恵
子どもたち:小倉友梨香、土屋奈未、月居桃望、小林愛奈、水牧笑保、小川舞桜、畠山梨
花の女王:梶原千佳
花の王様:横岡 諒
 女王は前回公演(7年前)にクララを演じた郷翆さん、長身、素晴らしいプロポーションで、相手役の大型、ノーブルな雰囲気をもつタマス・ナージィさん(オランダ国立バレエ団プリンシパル)とはよいコンビネーションで、スケールの大きなグラン・パ・ド・ドゥを展開しました。郷さんはまだ若く、経験を積んで主役としての存在感を高めれば、素晴らしいエトワールになるでしょう。
お菓子の国の王様:タマス・ナージィ
お菓子の国の女王: 郷 翠
 男性ゲストはKバレエカンパニーのプリンシパル遅沢佑介さんが雪の王とコーヒーの精、梶谷拓郎さんの故障で急遽ネズミの王を演じたニコライ・ヴィユウジャーニンさんなど贅沢なキャスティング。他のゲストも東京からの東秀昭さん、酒匂麗さん、京都からの吉田旭さんなど力あるダンサーたち。
お菓子の国の王様:タマス・ナージィ&お菓子の国の女王: 郷 翠
 札幌舞踊会のメンバーも健闘、海外でも活躍した藤岡綾子さんは、遅沢さんとコーヒー(アラブ)をじっくりと踊り、プロの雰囲気を醸し出しました。ギゴーニュおばさんの奥山健恵さんもいいキャラクター。さらに林香織さんも、雪の女王を遅沢さんと、チョコレートの精を横岡諒さんと組んで、しっかりしたダンススタイルとテクニックを披露、またあし笛の芯、飯田朝世さんは、見事な回転を続け、舞台を大いに盛り上げました。さらに横岡さんと花のワルツの芯を踊った梶原千佳さん、コロンビーヌの山本佳奈さんはじめ、ジュニアまでみなクラシックの素養をしっかり身に付けているのが印象に残りました。
 フィナーレも独特、よく踊りを盛り上げた磯部省吾さん指揮の札幌交響楽団の演奏するクリスマスソングで、全員が自由に踊りまくり、客席を沸かせ、楽しませて、12月、くるみ割りシーズンの幕開けにふさわしい公演となりました。

2011年12月4日札幌・ニトリ文化ホール所見

舞踊批評家うらわまこと

finale
小さな人形:清河柚月、茂呂昇太朗、工藤結太
STAFF

演出・振付/千田雅子
照明/吉田茂夫
衣裳/井上博子、小林理香(Angelic Charm)
美術/ダニエル・ジャソニュ
台本・原案/新村訓平
指揮/磯部省吾
演奏/札幌交響楽団
舞台監督/斉藤 玲
制作/奥山健恵、札幌舞踊会