札幌舞踊会Xmas公演
バレエ「くるみ割り人形」全2幕
2011.12.4 ニトリ文化ホール
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SAPPORO BUYOKAI
NUTCRACKER
ドロッセルマイヤ:坂本登喜彦
古典をベースに新しいアイディア満載で楽しい
札幌舞踊会『くるみ割り人形』
うらわ まこと
千田モトさんが創設、没後は娘の雅子さんが主宰し、60年を超える活動を続けている札幌舞踊会。優れたダンサーを育てながら、古典バレエをベースに、地域に密着した創作、そして近来は新しい感覚の現代的な作品を高いレベルで発表し続けています。
昨年は新しいスタイルの『シンデレラ』、今年は『くるみ割り人形』です。ここでは千田雅子さん演出振付の古典版と、坂本登喜彦さんの現代的な版がありますが、今回は千田さんの古典版。といっても、さまざまな工夫がこらされ、独自の味をもった作品になっています。
クララ:萩原陽花&フリッツ:宮嶋りりか
その特徴の大きなものは次の二つ。一つはドロッセルマイヤーの役割です。まず開演前に客席から舞台に上がり、観客に挨拶の後、オーケストラに演奏をうながします。そして序曲にのせて幕前で主要なキャストをプライベートな写真とともに紹介して、幕を上げます。その後も全体に、とくに第1幕ではパーティ、ネズミとの闘い、さらに雪の場でも物語の進行をつかさどり、最後にまた幕前で終演を告げます。演じるのはシルクハットにタキシードが似合う坂本登喜彦さん。格好よく役をつとめ、場面をリードしました。
ハレーキン:吉田 旭
コロンビーヌ:山本佳奈
ムーア人:酒匂 麗
フリッツ:宮嶋りりか&クララ:萩原陽花