2of 2 Yuki MoritaBALLET La Sylphide
この作品では、まず踊りと同時に芝居の部分が極めて大きな意味をもつこと。これをバレエ・ダクション(演劇的バレエ)といい、これはクラシックバレエに対するロマンティックバレエの本質です。そしてブルノンヴィルのスタイルは、上半身、腕の角度、そして爪先の細かい動きに特徴があります。
ジェイムズの金甫燕さんも、婚約者がありながら妖精に惹かれてゆく男の不合理な行動と、そこから生じる結末をしっかり表現。第2幕、友理さんとのパ・ド・ドゥも見せ場を作りました。
さらに。この作品の一つの要点である、シルフィードの消滅、浮遊。そして翅の自然な脱落などの工夫もあり、美術、装置もきちんとして、東京でもめったに見られないブルノンヴィルの趣をよく伝えました。
2019年9月1日アクトシティ浜松・大ホール所見
うらわまこと=舞踊批評家
演出・振付/森田 友紀、森田 友理 舞台監督/小島慎一郎 照明/若尾綜合舞台 音響/オルフェオ 舞台装置/MSU
総監督/ 森田 友紀