1of 2 Yuki MoritaBALLET La Sylphide
たとえば、『ロミオとジュリエット』。もとは有名なシェイクスピアの戯曲ですが、それをバレエ音楽として作曲したプロコフィエフの曲で、多くの振付者が、それぞれ独自の考えでバレエ化しています。ソ連(ロシア)のゴルスキー版、ドイツのクランコ版、英国のマクミラン版などは現在も上演されていますし、わが国でも松山バレエ団の清水哲太郎版はじめ多くのバレエ団が自前の『ロミ・ジュリ』をもっています。
少し別のケースとしては、原作は有名なものからとりますが、音楽は振付者が自分で選んで振付けたもの。たとえば、原作はアンデルセンの有名な『人魚姫』。これも音楽はいろいろで、ミュージカル(『リトル・マーメイド』)なども含め、多数あります。
ちなみに『レ・シルフィード』は、ショパンの曲にミハイル・フォーキンが振付けた、物語のないバレエで、ずっと後(1908年)に作られたものです。
スコットランドの青年ジェイムズは、エフィと婚約が決まっていますが、彼を愛するラ・シルフィードに心を奪われています。悩むエフィ、一方、彼女に心を寄せるグァーン。そこに魔法使いの老婆マッジが現われ、手相占いを始めますが、ジェイムズは彼女を嫌い、不吉な予言を聞いて外に叩き出します。家族や友人たちとの婚約発表の踊りが始まりますが、ジェイムズは、そこに紛れ込み彼を誘って消えたラ・シルフィードを追って森へ向かいます。混乱する一同、悲しむエフィ。