《入れ替わり》
この『真夏の夜の夢』の物語は、次のように展開する。相思相愛であるライサンダー(安西健塁)とハーミア(大島淑江)。だがハーミアの父はデミトリウス(新井悠汰)と結婚させようとする。そして、ハーミアの友人ヘレナ(須谷まきこ)はそのデミトリウスを愛している。そこで、ライサンダーとハーミアは逃げて森で待ち合わせる。
一方、妖精の王オベロン(三船元維)と妻のティターニア(佐藤圭)は美しいインドの少年をめぐって仲違いしている。オベロンは妖精パック(前沢零)に命じて、眠るティターニアの瞼に、目覚めて最初に見た者に惚れる薬を塗らせる。
またパックは、森に来た職人ボトム(古道貴大)の頭を魔法でロバに変える。すると目を覚ましたティターニアは、ロバのボトムに惚れてしまう。
さらにパックは、森で寝ていたライサンダーたちにも惚れ薬を塗る。するとライサンダーとデミトリスがヘレナを愛するようになり、関係が入れ替わる。そして起こる混乱で3人、4人が入り乱れる大騒動になる。
最後にオベロンが魔法を説き、めでたしめでたしという結末である。メンデルスゾーンの音楽(1826年)も親しみがあるもので、特に『結婚行進曲』として知られる曲がかかると、ついほほえんでしまう。
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