調布国際音楽祭 |
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冒頭、身体全体を笑顔にしたような小柄な女性が観客席に手を振り、ほっこりした空気が広がりました。え!彼女は天使なの?もしかすると“悪魔は天使の顔でやってくる”とも言いますので、安心はできません。 | |||||||||||||||||||||||||||||||
小出顕太郎&大江麻美子(BATIK)
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小出顕太郎さんが死神として登場、大きな釜を振り回し恐ろしげですが、時々見せるデベロッペの足先が死の世界に誘っているように見えます。 | |||||||||||||||||||||||||||||||
振付&演出の黒田育世さんの実体験を元にした作品ですのでリアリティーが半端ありません。 死の宣告を受けたときの母親の悲しみをストップモーションで表現。母親本人が死んだかのような静止が何分も続き観客の不安が増幅されます。本当に悲しい時は(事実に押しつぶされ)涙は出ないのですね。 |
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死神に娘をさらわれた母親の悲しみのダンスが切ない。育世さん本人のダンスを見るのは久しぶりですが、削ぎ落とされた肉体は動きを極力抑えた最小限の表現を選びました。 | |||||||||||||||||||||||||||||||
黒田育世
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少女が全力で走ります。視線の先には温かい家族、背中には死神が迫っています。母や家族の祈りが届いて生き返るまで何度振り返ったのか、生きるためのあがきの象徴と捉えました。 | |||||||||||||||||||||||||||||||
小出顕太郎&松本野々花
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少女が再び生を受けて、家族からの祝福のように布団(実際はパンチカーペット)にくるまるシーンは、牧歌的な暖かい空気が観客席にも流れ・広がりハッピーエンドを予感させました。絵本『ちいさな死神くん』の表紙は、女の子が死神くんの手を引き未来へ歩もうとする絵なのですが、生きる意志と希望こそが、このダンスのテーマなのですね。 24.6.22 せんがわ劇場所見 文:鈴木紳司 |
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小出顕太郎、大江麻美子(BATIK)、片山夏波(BATIK)、北村莉来、倉島聡、鄭亜美、松尾望、松本野々花、黒田育世(BATIK)
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